こんにちは、澤えい子です。
ブログにお越しくださり、ありがとうございます。
みなさんは、「あの人のあんなところ、もうイライラする!」
そんなふうに感じることってありませんか?
私は、そんな人が現れたらできるだけ近づかないようにしていましたし、どうしても関わらなければならないときは、我慢して我慢してなんとかやり過ごしていました。
でも、心の世界を学ぶようになって、我慢するのではなく『今までとは別の見方をしてみる』という方法を知り、初めて挑戦してみたときのことを書いてみました。
良かったらお読みくださいね。

以前、私はレザー教室に通っていました。
革を扱う教室なので、ミシンや革を薄くする「漉き機(すきき)」など、数の限られた道具をみんなで使います。そのため、順番を守ることが大前提でした。
作品展を控えたある日、私がミシンを使っていると、縫い間違いの修正をしている隙に、
「ごめん、ちょっとだけ使わせて!」
と、Aさんが横から入ってきました。
実はAさんは以前から、「今なら大丈夫でしょ」と自分で判断してルールを破ることがあって、そのたびに私はイライラしていました。
顔を見るのも嫌になり、教室へ行きたくないと思うことさえありました。
心理学を学び始めていた私は、
「誰かにイライラしたとき、あなたは大きな愛になることを求められているんですよ」
という師匠である平さんの言葉を思い出したのです。
正直、
「悪いのはAさんでしょ?」
と思いました。
けれど、心の学びを通して、自分以外の人を変えることはできないということも知っていました。
変われるのは私だけ、なんですよね。
そこで考えました。
「Aさんにイライラしない人ってどんな人?」
そのとき思い浮かんだのが、私の職場の代表者でした。
その方は、いつも相手を責めるのではなく、その人の価値や才能を見ようとしてくれます。
ミスをしても責めるのではなく、一緒に解決策を考えてくれる。
いつも怒りの目ではなく、愛の目で人を見ている人でした。
「私もそんなふうに人を見たい」
そんな思いが湧き上がってきました。
Aさんを怒りの目で見ると、
「ルールを守らない自分勝手な人」
になります。
でも愛の目で見ると、
「目の前のことに一生懸命で、誰かのために自分にできることは何でもしてあげたい人」
にも見えました。
同じ人なのに、見方が変わるだけで印象は大きく変わります。
本当は、私はAさんの良いところも分かっていました。
いつも周りをよく見ていて、何か気になることがあると声をかけて気遣っていたのも知っています。
それなのに私は、
「ルールは守るべき」
という自分の価値観を否定されたように感じて、
「認めてもらえていない」
「大切にされていない」
と勝手に判断し、怒っていたのです。
だから私も、
「だったら私だって認めない」
と、Aさんへの愛を止めていました。
苦しかったのは、そのためだったのです。
心の世界では、人はもともと愛したい生きものだと言われています。
できることなら、誰かを嫌ったり責めたりしたくない、愛したいと思っている。
にもかかわらず、イライラして嫌ってしまうのだとしたら、それは苦しいはずです。
作品展前、最後の教室の日。
Aさんが自分のミシンの順番が来たにもかかわらず、他の人に譲っているのを目にしたんです。
譲られた人は、「ありがとう」と言いながら、ホッとした表情をしてミシンへ向かっていきました。
その姿を見た私は勇気を出して、
「みんなのこと、本当によく見てるね」
と伝えました。
心臓が飛び出してしまうんじゃないかと思うくらい緊張していたので、声が震えていたかもしれません。
するとAさんは少し驚いた顔をした後、
「ありがとう」
と言ってくれたのです。
その瞬間、乾ききっていた心に水が流れ込んできたような感覚がありました。
もちろん、その時点で100%好きになれたわけではありません。
ルールを守らないところは、やっぱり嫌だなとも思います。
それでも、良いところに目を向け、価値や才能を認めることを続けていくうちに、以前ほど嫌な気持ちにならなくなっていったのです。

許しとは、
「あの人を仕方なく許してあげること」
ではありません。
怒りを感じる相手を許せるくらいの大きな愛を、自分自身に許可することなのだと思います。
私はAさんへの怒りを手放したことで、心がとても楽になりました。
敵だと思っていた人が敵ではなくなり、安心感で満たされた感覚を味わうことができたのです。
もちろん、これからも怒りを感じる相手は現れるでしょう。
うまくできないこともあると思います。
それでも私は、怒りの目ではなく愛の目で見ようとすることに、これからも何度でも挑戦していきたいと思っています。
これを読んでくださったみなさん。
もし今、あなたに「許せない人」がいるのだとしたら。
それは、その人が問題なのではなく、あなたの中にある大きな愛が少しちぢこまっているいる状態なのかもしれません。
私たちは子どもの頃、とても大きな愛を持っていました。
けれど成長する中で傷つき、「愛されていない」と感じる出来事を経験し、少しずつ愛することを諦めてしまうことがあります。
でも、その愛がなくなったわけではありません。
今もあなたの中にちゃんとあります。
もし「許せない」という気持ちが湧いたときは、
「この人を今までとは別の見方をしてみたら?」
そんなふうに自分に問いかけてみてください。
怒りの目ではなく、愛の目で見ようとするチャレンジをしてみませんか。



